安いデュアルモニタの色がくすんでるので調整すると正確で驚きの結果

パソコンスキル
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1台のパソコンで2枚モニタがあるとすごく便利

私は写真とエクセルなどを触る仕事なら絶対2台モニタを選びます。

これは画面の一覧性が必要な仕事に限ります。
広い机に材料資料を広げる作業のことです。

左右をまたいでマウスが使える。
例えば画像編集アプリを使うのに左右にウインドウやフォルダやファイルを配置できる。

何枚も書類やブラウザを開いて広い画面を同時に見ることができる。
ぜんぜん別世界です!

ところが左右のモニタの色が違うので残念

本当なら左右の色が揃うはずなのに、これでは気分も良くない。
ちょっと合わせてみたけど、何かを調整すると別の何かがズレてくる感じ。

値段が安いからこんなモノだろうか?
これが本当の性能の限界だろうか?

パソコンの色表示を決める要素はこの3つ

最低でも以下の3つの色調整があります。
元が狂っているのにいくら調整してもダメな場合は以下をすべてチェックする必要があります。
「メーカー製PC」でも「自作PC」でも「後から追加したGPUカード」でもすべて同じトラブルが発生します。

  1. ディスプレイ本体ボタンの色調整(最も基本的な設定にする)
  2. Windowsシステムのディスプレイ設定のカラープロファイル設定(これが邪魔することも多い)
  3. グラフィックドライバのカラー調整(どのパソコンにもこの設定があります)

この記事で使った機材

この機材を用意しました
  • 違うメーカーのIPS液晶パネルのモニタ(27インチ)を2台(安価な普及モデル)
  • NVIDIA GeForceのビデオカードを搭載したデスクトップPC
  • Intel HD Graphics(インテル内蔵グラフィック)のノートパソコン

24ビット?32ビット?

これは気にしないで良いです。
この記事のモニタ色合わせとはあまり関係ないです。

Windowsでは32-bitカラー表記ですが実際は24ビットカラーで動いてます。
(10ビット表記のモニターはまた別になります。これは24ビット(32ビット)のモニターの記事です。)

90年代の頃から変わらず、RGBフルカラーは 24ビット(R:8ビット、G:8ビット、B:8ビット)の256段階の色分け(色深度)があり、16777216色(約1677万色)です。
なぜ32ビット接続なのに8ビット分を使わないのかと言うと、パソコンの効率の都合です。
ハードウエアもソフトウエアもコンピューターに都合が良い32ビットのデータ転送を使用しているのです。

パソコンその1【高性能GPU/Nvidea】

この機材の組み合わせでデュアルモニタを色合せします
  • パソコン:NVIDIA GeForceのビデオカードを刺したデスクトップPCを1台
  • モニタ:27インチの違うメーカーのIPSパネルを2台(拡張デスクトップ表示)

ところが、NVIDIA GeForceの高性能ビデオカードの2枚モニタは色合わせが難しかった!
同じビデオカードから2系統のモニタ出力を出しているのにこんなに合わないとは。
出力はHDMI,DVI,VGAの3つを試しました。
(もちろんPCのマザーボード内蔵ビデオは使わない)

長時間いろいろ試したのですが、高性能なビデオカードでモニタの色が合わないということは、
モニタが安物のせいと考えるのが普通だろう?と思い始めました。

業務用クラスのビデオカードとモニタではないので、見比べても分からないほど精密な色合わせは無理なのかな?
一旦は納得しかけたのですが、あまりにも色が合わないので不満。

パソコンその2【インテル標準GPUノートパソコン】

この機材の組み合わせでデュアルモニタを色合せします
  • 違うメーカーのIPS液晶パネルのモニタ(27インチ)を2台(安価な普及モデル)
  • Intel HD Graphics(インテル内蔵グラフィック)のノートパソコン1台
  • ノートパソコンのモニタは切ってある(外付け2台に拡張デスクトップ表示)

ところがある日、ノートパソコンでデュアルディスプレイ出力している時に驚きました。
左右の写真の色(トーン)が揃ってる!

何度見比べてもパソコンその1よりも明らかに色が正確です。
モニタは同じものを使っているので間違いない。

【比較の結果】パソコンその2の勝ち、理由は価格差ではない

パソコンその2はそれぞれの写真の違いを見比べるのが難しいくらい。
それは上記のノートパソコンの組み合わせで実現しました。

彩度もグラデーションも同じ。デスクトップPC用で我慢できなかった色ズレが無い。

一番難しいモデルの肌色のグラデーションと、肌色とは色相が違う淡い色の背景もバッチリ。
高彩度(高濃度)の色も薄い色も、どこを見比べても値段を考えれば十分過ぎる一致。

【ノウハウ】モニタの色合わせの方法(専用ツールが無い時)

人の眼で合わせる場合は結構時間がかかります。
私は自分で合わせる時は以下のステップを使います。

ステップ1 グレースケールの色かぶりを除去する

グレースケールのバーの同じ画像を左右の画面に全面表示します。
これが一番シビアに合うと思います。

ステップ2 色比較用の写真は1枚だけ選ぶ

グレースケールの後は1枚の写真で合わせます。
写真の選び方は、グラデーションの多い、微妙な色合いの画像を選びます。

自分で撮った写真よりも先入観の無い素材の方が良いです。
印象は地味で良いですが、グラデーションがリッチな画像です。

背景と周辺が写り込んでいる人物モデルが良いです。
ここではレタッチされていない自然な肌と人工物と自然素材があるのが理想です。

割とつまらない地味な色に注目します。
人物であれば顔はほとんど見ません。

見るべきところはボケている背景とか影とハイライトの両方の一致です。

ステップ3 グレースケールに戻って繰り返す

こうして合わせると最後にモニタ個体の癖が見えてきます。
パソコン出力で合わせるのかモニタのハード調整を使うのか判断するのに何周かステップすることになります。
自動キャリブレーションのツールを使ってもすることは同じです。

昔も私のミノルタのカラーメーターを持っていました。
10万円以上する高価なメーターです。
今回はプロ用のモニタの話でないのである程度の妥協は必要ですが、個人的には期待以上の一致で問題ないです。

同じディスプレイの中の「デスクトップ」と「ブラウザ」の色がずれる場合

これは本当にイライラします。
デスクトップの色を合わせるとブラウザの色が変になり、ブラウザを合わせるとデスクトップが変な色になって解決しない循環状態になります。

Windows10であれば、次の手順で確認します。
単純ですが非常に分かりにくい。
何度やっても覚えません。

まずは色が合わない外付けモニタの機種名が分かることが大事です。
型番が書いてあると思います。

  1. デスクトップで右クリックでホールド
  2. 出てきたメニューから「ディスプレイ設定」を選ぶ(下の方)
  3. 新しいパネルが開く、ディスプレイの1と2が並んでるはず
  4. 色がおかしい問題の方をクリックして選ぶ(1か2)
  5. 下へスクロールして「ディスプレイの詳細設定」をクリック(文字リンク)
  6. ディスプレイの選択で問題のディスプレイ(1か2)を選択してるか確認
  7. その下の「ディスプレイ◯のアダプターのプロパティを表示します」の文字リンクをクリック(◯は1か2の番号が入る)
  8. 新しいパネルが出る、上の「色の管理」タブを選ぶ
  9. そのタブで「色の管理」をクリックする
  10. また新しいパネルが出る、デバイス(D):から問題のディスプレイを選ぶ
  11. 「このデバイスに関連付けられたプロファイル」からモニタ商品名のプロファイルがあるなら多分これが原因。
  12. ここを操作して「sRGB仮想デバイスモデルプロファイル」を追加で呼び出して選んで(既定)の状態にする。
    不思議なことにブラウザとデスクトップの色の表現の違いがなくなり、左右のモニタとブラウザとデスクトップの色がそろう。

嘘みたいな話だけど、外付けディスプレイをつけた時にメーカー純正のドライバが原因で困ることがある。これがその事例らしいです。

ずっと正常だったディスプレイの色が変になる理由のひとつ

なぜこの問題に定期的に当たるかというと、Windowsアップデートしたら勝手にディスプレイメーカー純正のドライバが入るのです。
メーカー純正だから良いよねと思いますがWindows標準(sRGB)にするのが正解のこともあるのです。

この場合はディスプレイの故障や経年劣化は無関係です。
Windowsアップデートやディスプレイの買い替えがきっかけになり気づかないことがあります。

【参考】キャリブレーションツールで自動で色合わせする

モニタのキャリブレーション製品はこういったセンサーを使います。
外付けモニタでもノートパソコンのモニタでも使えます。

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Intel HD Graphics搭載パソコンのデュアルモニタは仕事で使えるレベルの色再現

色の合わせ方は簡単。(手作業だと時間はかかります。)
そもそも純正グラフィックは触るところが少ないです。

【結論】普及価格帯のモニタでも想像以上に正確な色合わせができた

世界のトップクリエイターならもっとこだわるけど、通常の仕事であれば何の問題もない。

【残った課題】

パソコンその1の高性能ビデオカードの色合わせは失敗しました。
あとは以下のテストが残っています。
機会があれば追試です。

  1. 入出力接続方法の組み合わせ(ハードウエアの比較)
  2. 色設定のシステムアプリの設定の見直し(ソフトウエアの比較)
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